私のパニック障害について「B子さんはある日、朝の通勤電車の中で、急に気分が悪くなりはじめました。すると、胸がドキドキして、呼吸が苦しくなり、全身が緊張して冷汗をかき、気が遠くなり、心臓の病気か何かで、このまま死んでしまうかもしれないと思うほどの強い不安に襲われたのです。やっとの思いで次の駅で降り、念のため、内科医の診察と心電図検査を受けましたが異常はないということで、「疲れがたまっているのでしょう」といって帰されました。 このような動悸を伴う不安の発作が、それ以来、繰り返して起こるようになりました。 B子さんは病院を変えて心臓や脳の検査など、あらゆる検査を受けましたが、何も異常はみつからず、「また発作が起きるのでは…」という不安だけがB子さんにつきまとうようになりました。 とうとうB子さんは誰かと一緒でなければ外出もできないほどになり、会社を休職することになってしまったのです。 B子さんを襲ったこの発作のことを、 “パニック発作”と呼び、これがパニック障害の最も典型的な症状です。そして、その後B子さんが「またあの発作が起きるのでは」と発作の再発に対して強い不安を抱くようになったり(予期不安)、発作を恐れて1人で外出できなくなったり(広場恐怖)したのも、パニック障害の特徴的な症状です。」 上記は典型的な一例です。 症状としては、 ・非現実感 (自分が自分でない感じ) ・発狂不安 (狂う、常軌を逸するという心配) ・死への恐怖 (死ぬのではないかという恐怖) ・めまい、頭のふらつき (頭が軽くなる感じ) ・窒息感、息切れ (息が詰まり、呼吸が早くなる) ・動悸、頻脈 (心臓がドキドキして脈が早くなる) ・胸部病、胸苦しさ (胸の痛みや不快感) ・吐き気、腹部の不快感 ・身震いや全身または手足の震え ・身体全体の冷感や熱感 ・冷や汗をかく (汗をかく) ・胸騒ぎがする ・そわそわする ・神経がピリピリする などがあるのですが、それが複合的に表面化することも多いです。 「突然、動悸が激しくなり、息苦しくなって、めまいや冷や汗、やがて手足にふるえがきて心臓発作を起こしたのかと思い、このまま呼吸困難になってしまうのではないか、とすごい恐怖に襲われます。 「パニック障害」はこういう症状が何の前ぶれもなく現れます。この病気はかつては「不安神経症」「心臓神経症」と呼ばれていました。また、医師に診てもらうと「心身症」「狭心症」「自律神経失調症」「心臓神経症」「心室性頻脈」「過呼吸症候群」「メニール症候群」「過敏性大腸炎」と、突然襲った症状に関係ありそうな病名が並びました。これは「パニック障害」が、日本では江戸時代に記録があるように古くから存在した病気でしたが、独立した病気として認められていなかったことにあります。 このように、「パニック障害」が他の類似の病気と診断されたのは、今から22年前の1980年にアメリカ精神医学界が出した「精神疾患の分類と診断の手引き第三版にパニック障害という病名が登場し、認知される事になりました。それから約10年後の1992年にWHOの国際疾病分類にはじめてパニック障害という病名で登録され、この時から病名をパニック障害として統一されるようになったのです。 これで国際的にも独立した病気として認められるようになり、最近ではマスコミにも少しづつ取り上げられるようになりました。国際的にも認知されてから「パニック障害」の臨床研究も進み、治療法もほぼ確立しつつあり、薬物の研究も進歩して数種類の新薬も発売されるようになりました。 「パニック障害」はアメリカの調査によると、100人中3~4人の割合で発生しているそうです。日本でも同様だろうと推測されています。3%~4%の割合で発生しているとしたら、決して珍しい病気ではありません。それに命を失ってしまうような病気でもなければ、早い時期に専門医による適切な薬物療法が欠かせません。 症状が出ない状態まで必ず良くなる病気ですが、行動療法をやらねばなりませんし、完治するまで2~3年はかかると思って下さい。」 でも、実際に日本では中々お医者さんのほうでも切り換えが出来ずに、見当違いの病名を付けられたり、投薬も一度決められると中々変えて頂けないことも多々あります。 また、1992年以前に発症している人は別の病名で対処療法を受けていたりして、症状を悪化させてきた方も多いのが現状です。 かく言うTequilaも発症が1976年ですから、キチンとしたちりょうらしい事に出会えたのが2000年ごろですから、今でも症状を引きずっています。 一番酷かったときは、寝る以外は症状が出ていましたし、主人の姿が見えなくても発作が出ていました。夫は仕事を辞めざるを得なくなりました。 |